■ 地域防災は格好の気づきのテーマ
    〜 親子で考える、調べる、発表したくなる
        自分が役立つヒントがそこにある 〜
地域防災で壁となっているのが訓練の必要性です。 なぜ町内で毎年同じことを繰り返さなくてはならないのか、本当に役立つものをやっているのか、消火訓練はマンネリではないのか。 どれも正解です。現状を打破して参加者を夢中にさせる防災企画は意外に周囲には無いものです。
だったら自分たちで問題の所在を調べ、それを発表するという調査型防災訓練はどうでしょう。 切り口はこんな風になります。
< 命の最優先を前提に >
1. その地域の危険度想定はどうなっているのか?
・家屋倒壊や火災による死傷者数の想定は出ているのか、その数はいくつか。
・仮に、数字がないとしてそれはなぜか?(ハザードマップにはだまされない)
<– 東京都のホームページで調べる
<– 東京消防庁の火災シミュレーションソフトを借りる (協力要請)
<– 他府県県庁のホームページから被害想定を調べる
2. 医療機関の災害医療体制は出来ているか?
・災害医療のうち、応急救護は住民が出来るのか。誰が教えてくれるのか?
・開業医と総合病院の連携は出来ているのか。ないならそれはなぜか?
・トリアージを知っているか、なぜ必要なのか聞いたことはあるか?
<– 市・区の防災部局に聞く
<– 地域の医師会に聞く
<– 災害指定病院に聞く
3. 災害情報の取得と周知
・地域で地震防災に詳しい人物はいるのか。いないなら要請できるか?
・地震による最初の被害内容を知っているか、程度は、刷り物は、映像は?
・地域で起きた過去の災害を知っているか?
・東京で想定されている地震。
  東京直下地震 (突発型) &東海地震 (事前情報あり)をしっているか?
この中から、親子、仲間同士で取り組めるテーマを絞り、実際に調べてみます。 一度にいくつも欲張らず、確実に取り組めそうなものから始めましょう。 例えばホームページから調べられる情報や直接会って話が聞ける内容です。 その時に、仲間同士のネットワークを活用すると目的の部署の目的に人にあっさり会えることがあるかもしれません。 強みを活かすということでしょうか。
取材はやってみると面白いものです。 誰も知らない話は、いったん聞くと人に伝えたくなります。 そうした事実が沢山集まってくると発表したくなってきます。 調査が軌道に乗っているときの感触です。 発表の準備は協働作業をおすすめします。 ここでも参加したメンバーそれぞれの強みが活きます。 写真撮影の手慣れた人、画像の編集が得意な人。 タイトルや内容の要約がうまい人。 パソコンでサッとまとめてしまう人。 一人一役の原則で行くのも良いでしょう。 新鮮さがあります。
まとまった内容はコンテンツと呼んでみましょう。 映像あり、ホームページ発信あり、刷り物と様々なメディアに展開できかもしれません。 最初は仲間内で発表を楽しみ、それから多くの人たちが集まる場で、地域の関心に即したまとめ方に編集し直して発表です。 地域主催のシンポジウム形式やワークショップも選択肢に入れましょう。 行政やマスコミを招いて意見交換すれば、地域の意見や防災への意識が確実に伝わります。
[ 企画のねらい ]
上述したことは簡単には実現しません。 調べるのは手間がかかりますし、ねらい通りの回答も得られません。 しかし、だからそこ価値があります。 私たちが重要な事実を知らないのは、自ら情報を取りに行っていないからです。 調べてみると否応なしにそこに気づきます。
一般に、発表されている内容は純粋な事実ではなく、発表側の意図で調査し、情報を処理し、公表したものが大半です。 色は付いていなくても公表する意図は別にあります。 地震災害では「命を守る」という純粋な一点に行動を集中すべきでしょう。 そのためには、私たちに適した情報の取得と、誤りないの事実の収集に努めなくてはなりません。 大変ではありますが行動の意味はそこにあります。
親子で、地域で、仲間と一緒に自分たちに役立つ調査を行う。 そしてそれをふるいにかけ、まとめ上げる。 新鮮で面白く、家族で参加できる防災訓練のマニュアルが出来上がります。