トリアージ(災害医療入門) アサヒカコー(株) 小林 一郎
■ 沈黙の惑星
『沈黙の・・』と聞くとハリウッド映画のシリーズか。これはとんだ早とちり。
「沈黙の惑星(DEAD MARS,DYING EARTH)」は副題にあるように、火星の死と地球の明日を地球環境規模で論じようとした科学書で、著者のジョン・E・ブランデンバーグは物理学と宇宙生物学に精通した人物です。
作品は火星の現在の姿を元に、地球の将来を予見しようと言うもので、火星がなぜ死の惑星になったのかを調べることによって、翻って現在の地球の二酸化炭素による温暖化や化石燃料の大量消費が招く将来像を火星の過去に置き換え警告しています。興味をひく下りとしては、火星には過去に生命の痕跡があり、かなりの文明を築いたとおぼしき遺構が探査機バイキングによって撮影されているという部分で、これに関しては「神々の指紋」で知られるグラハム・ハンコックも一冊の著書に上梓しています。SETI(地球外知的生命体探査)やETに関心を持つものなら誰でも触れてみたい太陽系内知的生命体の存在を探るなぞが潜んでいるというわけです。そのハイライトは火星表面に造られた「顔」と見られる形の巨大建造物で、どうみても、また別の角度から見てもそれは顔に見えるのです。人工物特有の曲線、自然界にはない計算された線の組み合わせ。果たして太陽系に地球以外にも文明を持った生命体が過去にいたのか、本当に地球だけが生命の星だったのか、興味をそそる『建造物』です。
作品は火星の現在の姿を元に、地球の将来を予見しようと言うもので、火星がなぜ死の惑星になったのかを調べることによって、翻って現在の地球の二酸化炭素による温暖化や化石燃料の大量消費が招く将来像を火星の過去に置き換え警告しています。興味をひく下りとしては、火星には過去に生命の痕跡があり、かなりの文明を築いたとおぼしき遺構が探査機バイキングによって撮影されているという部分で、これに関しては「神々の指紋」で知られるグラハム・ハンコックも一冊の著書に上梓しています。SETI(地球外知的生命体探査)やETに関心を持つものなら誰でも触れてみたい太陽系内知的生命体の存在を探るなぞが潜んでいるというわけです。そのハイライトは火星表面に造られた「顔」と見られる形の巨大建造物で、どうみても、また別の角度から見てもそれは顔に見えるのです。人工物特有の曲線、自然界にはない計算された線の組み合わせ。果たして太陽系に地球以外にも文明を持った生命体が過去にいたのか、本当に地球だけが生命の星だったのか、興味をそそる『建造物』です。
この著書にはトリアージという言葉を紹介している部分があります。語源がフランス語であることをことわり、トリアージュ(triage)と発音になぞった表記となっていますが、このホームページのトリアージそのものであることに変わりはありません。
著者ジョン・E・ブランデンバーグはトリアージの医学的目的に触れた後、次のように地球環境を考える上での見解を述べています。
著者ジョン・E・ブランデンバーグはトリアージの医学的目的に触れた後、次のように地球環境を考える上での見解を述べています。
『医学的なトリアージュを行う現実的な意味は、利用可能な資源を有効に用いて可能な限り多くの人々を救い、助けることにある。筆者らは、環境問題に関してトリアージュを行い、緊急度を評価する具体的判断基準をつくることを提案したい。そうすれば、どのように資源を使って問題にどう取り組むかを戦略的に考えることが出来るからだ。』(ダイヤモンド社、P.204、藤倉 良 訳)
まさにその通りです。地球環境に関してはエネルギー源にしても、大気、海洋の自浄作用にしても循環を維持する限界に近づこうとしています。その警告はすでに30年ほど前から発せられていますが、自らの世代には直接関係ないとばかりに人々は真剣に取り合おうとしません。そこがトリアージと酷似しているように思えてきます。
トリアージは一種の現状シミュレートの方法論です。作家の小松左京さんは私の質問に対してかつてこのように答えられたことがあります。「なぜ『日本沈没』や『首都消失』なんですか」。「疑ってみなかったようなものが消えて無くなったらどうなるのか、それが出発点で作品を書きました。日本が沈没したらどうなるんだろうか。何が変わるのか。それによって失うものの本質と大切さを伝えたかったんです。」
小説の手法としてのシミュレーションは一般的なテクニックかもしれません。しかし、ものごとを鮮明に気づかせる手法としては試す価値のある手法です。
「トリアージ」は東海地震にだけ限定された言葉ではありません。優先順位をつけ、次の行動に何が必要か現状を洗い直すという一連の行動がさらがら数学の関数のように行動様式として取り入れられたら、社会の見え方も変わって来るに違いありません。大切なものの価値をより一層明瞭にする。そこにトリアージの意味が潜んでいます。
小説の手法としてのシミュレーションは一般的なテクニックかもしれません。しかし、ものごとを鮮明に気づかせる手法としては試す価値のある手法です。
「トリアージ」は東海地震にだけ限定された言葉ではありません。優先順位をつけ、次の行動に何が必要か現状を洗い直すという一連の行動がさらがら数学の関数のように行動様式として取り入れられたら、社会の見え方も変わって来るに違いありません。大切なものの価値をより一層明瞭にする。そこにトリアージの意味が潜んでいます。
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